LOD(level of detail)を改善するためのツール。
LODは遠景のこととして説明します。

SkyrimのバニラのLODはプレイングの快適さのために細かい物は省略して表示されています。
だいたいの小屋や道などは表示されないことに加え、場所によってはほぼ何も表示されず実際の場所との乖離が激しいです。
またMODで導入した建築物など(例えば新しい街とか)はこのツールを使ってLODを生成しないと遠くから見た時に表示されません。

このツールを使うことでそういったバニラに存在しないものや今まで表示されていなかったものを表示して遠くからの景色を楽しむことができます。

ー導入

以下の必須MOD等が導入されているかを確認し、足りないものは導入します。
MO2かVortexでの導入をおすすめします。私はLEではMO2を、SEではVortexを使用しています。

ーLEで必要なもの
SKSE(LE版はSteamから導入することをおすすめします)
PapyrusUtil - Modders Scripting Utility Functions(このMODを導入したくない場合、一応ベータ版らしいですが、代わりとなるDynDOLOD DLLがあります。LE用のものをダウンロードして導入してください)
Microsoft Visual C++ Redistributable for Visual Studio 2015, 2017 and 2019(x86(32bit)とx64(64bit)の両方ともインストールしておくといいと思います)
visualC2015-2019

Vanilla Skyrim LOD Billboards(メインファイル1つ目のTES5LODGen本体は導入せず、2つ目のVanilla Skyrim LOD Billboardsを導入。加えてSFOなどを導入している場合はオプションファイルから必要なものを導入するらしいです。また、このファイルを使用せずIndistinguishable Vanilla Tree BillboardsSeamless Billboardsを導入しても構いません。いずれにせよDLCを含むバニラ用にどれかを導入してください。私はSeamless Billboardsを使用しますが、やることは同じです)
vanillaskyrimlodbillboards


また、以下のMODが推奨されています。必須ではないため導入していなくてもDynDOLOD自体は動くはずですが、特に問題がなければ導入するのがいいでしょう。

SkyUI(MCMメニューが使用できるようになります。セーブデータの途中でDynDOLODを更新したりLODを再生成する場合は必須になります)
NetImmerse OverrideRaceMenuに同梱されていますのでこちらを導入しても構いません。ECEを使用したいなどの理由があれば、NetImmerse Overrideのみを導入しましょう。nioverride.dllに不具合があるようなので、それのみRaceMenuから抜き出して上書きしてください。)

ーSEで必要なもの
SKSE64
PapyrusUtil SE - Modders Scripting Utility Functions(このMODを導入したくない場合、一応ベータ版らしいですが、代わりとなるDynDOLOD DLLがあります。SE用のものでプレイしているゲームのバージョンが合ったものをダウンロードして導入してください)
Microsoft Visual C++ Redistributable for Visual Studio 2015, 2017 and 2019(x86(32bit)とx64(64bit)の両方ともインストールしておくといいと思います)
visualC2015-2019

Vanilla Skyrim LOD Billboards(LE)(メインファイル1つ目のTES5LODGen本体は導入せず、2つ目のVanilla Skyrim LOD Billboardsを導入。LE用のMODですが中身はテクスチャのみなのでそのまま使用できます。加えてSFOなどを導入している場合はオプションファイルから必要なものを導入するらしいです。また、このファイルを使用せずIndistinguishable Billboards for Skyrim SESeamless Billboards(LE)を導入しても構いません。いずれにせよDLCを含むバニラ用にどれかを導入してください。私はSeamless BillboardsをCreation KitでSE用にプラグインを変換して使用していますが、やることは同じです)
vanillaskyrimlodbillboards


また、以下のMODが推奨されています。必須ではないため導入していなくてもDynDOLOD自体は動くはずですが、特に問題がなければ導入するのがいいでしょう。

SkyUI(MCMメニューが使用できるようになります。セーブデータの途中でDynDOLODを更新したりLODを再生成する場合は必須になります)
RaceMenu(下の記事を参考に過去バージョンを導入することをおすすめします。また、おそらくですが、必要なものはBSAの中のnioverride.pexとskee64.dllとskee64.iniなのでそれのみを抜き出して導入しても大丈夫ではないかなとは思いますが確認はしていません。ECEを使用したいなどの理由があれば、こちらのやり方を取れるかもしれません)



ではまずDynamic Distant Objects LOD - DynDOLODのメインファイルからDynDOLOD Resourcesを導入します。
NEXUSのLEのページからはLE版とSE版を両方ダウンロードすることができます。この時LEとSEを間違えて導入しないように注意しましょう。
もちろんSEの方はSEのページからダウンロードしても構いません。
dyndolodresourcessedownload
ここからは大体の部分がLEとSEで同じなのでそこ以外はLEのもので説明していきます。

FOMOD形式になっています。
Mainの部分は選択するとこはないので次へ進みます。
dyndolodresourcesfomod1
Optionsを選択していきます。
dyndolodresourcesfomod2
まずVisual Optionsから選択していきます。
これはバニラでは非表示になっているLODを表示したり綺麗にしたりするオプションです。
特に理由がなければ全部選択していいと思います。

以下にそれぞれの説明文の訳を載せておきます。

・Whiterun Exterior:DynDOLOD.exeのパッチファイルが含まれています。これらの建物はパフォーマンス上の理由でバニラにはありません。Cutting Room FloorとProvincial Courier Serviceのパッチが含まれています。
・Solitude Exterior:DynDOLOD.exeのパッチファイルが含まれており、町の壁の外に欠けているオブジェクトを追加したり、オクルージョンプレーン(密集している木々)を調整したりします。これらのオブジェクトはパフォーマンス上の理由からバニラでは欠落しています。
・High Hrothgar Windows Glow:Window Glow OptionでLODを生成した場合、フルモデルとLODモデルに光る窓を追加します。
・DLC2 Vvardenfell 3D Plume:レッドマウンテンの2Dの噴煙を3Dに置き換えます。

次にPerformance Optionsを選択します。
これはLODの解像度を下げるなどしてパフォーマンスへの負荷を軽減させるためのオプションです。
ご自分のPCと相談して必要であれば選択してください。

以下にそれぞれの説明文の訳を載せておきます。

・Low-Res LOD Textures(低解像度LODテクスチャ):LOD テクスチャ アトラスを構築する際に一般的に使用される 128x128 のシングル LOD テクスチャのセットです。デフォルトの256x256のシングルLODテクスチャを使用するには、チェックを外したままにしてください。

(次の選択肢はLEのみ選択可能です)
・Giantfires Low:ダイナミックLODバージョンからパーティクルを使用しないさらに軽量なバージョンに置き換えます。性能の向上はほとんどありません。

次にMisc Options(その他のオプション)を選択します。
Desync Birds of Preyは飛行している鳥の羽ばたきがバラバラになるオプションです。これを選択しない場合鳥がシンクロナイズドスイミングのように同じ動きで飛びます。
Holy Cowはホワイトラン付近に巨大な金模様の牛を追加します。このツールのテストとしていいとのことですが、とりあえず選択しなくてもエラーなどでなければ問題なく導入できると思いますのでお好みで。
私はDesync Birds of Preyにのみチェックをつけます。

以下にそれぞれの説明文の訳を載せておきます。

・Desync Birds of Prey:DynDOLOD.exe用のパッチファイルが含まれていて、鳥の羽ばたきをランダムにしてシンクロしたウォーターバレーのように見えないようにします。
・Holy Cow:礼拝に聖なる牛を加えます。

オプションを選択し終えたらインストールします。
この時すでに導入している木のMODがあればそのビルボードを導入します。
NexusのMODのページに行ってファイル一覧にビルボードがあるか確認しましょう。
ロード順はこのDynDOLOD Resourcesを上書きするようにします。
ビルボードがない場合の処置はすみません、わからないです。


次に、LE版の人は導入しているMODに応じてパッチを導入します。
dyndolodpatchesdownload
以下のMODを導入している人はこのDynDOLOD Patchesを導入してください。
・Beyond Reach
・Climates Of Tamriel - Winter Edition
・Immersive Content - Realistic Outdoor Lights
・Lanterns of Skyrim
・Molag Bals Inferno
・Enderal
・Caranthir Tower Reborn
私はどれもまだ導入していないのでここは飛ばします。


続いて本体を導入します。
DynDOLODをマニュアルダウンロードします。
dyndoloddownload
ダウンロードした7zファイルを解凍して適切な場所に配置します。

この時の場所はSkyrimフォルダとMO2のフォルダは避けたほうがいいです。
またProgramFiles系も避けてください。
MO2をインストールした時のデフォルトのパスが「C:\Modding\MO2」になっていると思いますので、「C:\Modding\DynDOLOD」にするかもしくはより浅く「C:\DynDOLOD」にしてもいいと思います。

次にDynDOLODフォルダの中にある実行ファイルをMO2やVortexに登録します。

この時登録するファイルですが、LEかSEかに関わらずx64版(DynDOLODx64.exe、TexGenx64.exe)を登録してください(もしMO1を使用していればx64版ではない方のx86版(DynDOLOD.exe、TexGen.exe)を登録してください)
もしMO2やVortexを使用しているにも関わらずx86を版使用した場合、特に大きいテクスチャ解像度の設定でメモリエラーが発生する可能性があります。

LE版を使用する人は、TexGenx64.exeとDynDOLODx64.exeの登録の際、それぞれの引数に「-cp:utf-8 -l:Japanese」を追加します。
SE版を使用する人は、登録の際それぞれの引数に「-sse」を追加します。
x64commandline
またSE版の方は、C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Local\Skyrim Special EditionにテキストエディタでDynDOLOD_settings.iniを作成し、中に
[cpoverride]
english=utf-8
japanese=1252
の3行を記入してください。

登録を終えたらMO2やVortexからまずTexGenx64.exeを実行します。
texgenx64check
この時それぞれの項目はデフォルトで構いません。
LODのテクスチャサイズを上げたい方は、DynDOLODのオプションのサイズと数値を合わせるのを忘れないようにしてください。
LODのテクスチャフォーマットは上級者向けの項目です。内容がわからない方は下手に弄らないほうが懸命かと思われます。
SE版ではデフォルトが「BC7 Quick」になっていると思いますがSEのみで使えるフォーマットなので特に問題ありません。

RTFMを押すとDynDOLODフォルダに同梱されているTexGenの説明ファイルをブラウザで見ることができます。
全て英語となっていますが、目を通しておくと安心かもしれません。

特に問題がなければStartを押してLODテクスチャを生成します。
これには数分かかります。私の場合LEで3分、MODが多く入ってるSEでは25分かかりました。
終わったらExitを押してTexGenx64.exeを終了します。

これによってC:\Modding\DynDOLOD\TexGen_Outputにtexturesというフォルダがあり中にLODテクスチャが生成されました。
これをtexturesフォルダごと圧縮します。
名前などは各自の好みでいいと思いますが、「DynDOLOD - Textures」という名前で7z形式にするあたりがいいのではないでしょうか。
出来た圧縮ファイルをMO2かVortexでインストールします。

次にDynDOLODx64.exeを実行します。
起動すると次のウィンドウが出てきます。
dyndolodx64rtfm
DynDOLODを使用するにあたっての注意事項が書かれています。
以下にCarefully read~から始まる文の訳を載せておきます。

メッセージを注意深く読んでください。
「DynDOLOD Worlds completed successfully」というメッセージが表示されてプロセスが終了しない限り、プラグインへの変更を保存しないでください。
予期せぬことが起こった場合は、ログの最後の数行をチェックしてください。
多くの場合、FAQにヘルプが記載されています。

下には困ったときのドキュメントなどが乗っていますので何かエラー等があったときはそれぞれ参照するといいでしょう。
読み終えたらOKを押します。

新しいウィンドウが出てきます(Wizard Modeというらしいです)。
dyndolodx64wizard
ここでLODを作成するワールドや出力パスなどを設定します。

ワールドは特に理由がなければ右クリックをしてSelect allで全部選んでしまっていいと思います。
一部だけ生成したいなどの理由があれば希望のワールドのみ選択します。

出力パスはTexGenx64.exeの時と同様にデフォルトで大丈夫です。

プリセットの選択ですが、下部のComparsionをクリックするとそれぞれの違いを画像で見ることができます。
またDynDOLODのNexusのページでも掲載されている画像から違いを見ることができます。
正直Lowを除けばMediumとHighで後はそれぞれの好みではないかなと思います。
ほとんどの場所ではMediumとHighの違いはじっくり見てわかるという程度ですので、綺麗さを追求するのでなければMediumを選ぶのがパフォーマンス的にもベストなのではないでしょうか。

プリセットを選択すると生成が始まります。
これは先程よりも時間がかかり、私の場合LEで9分ほど、SEで45分ほどかかりました。
生成が完了したらSave&Exitを押して保存し終了します。

先程のTexGenx64.exeの時と同様に生成物を圧縮してMO2かVortexでインストールします。
名前はフォルダ名の「DynDOLOD_Output」あたりでいいのではないでしょうか。

あとはDynDOLOD.espがutf-8で文字化けを起こしていないか、地名が日本語になっているかを確認します。

そしてSkyrimを起動してDynDOLODが導入出来ているかを確認し、問題がなければこれで導入は終了です。